クリスマスにプロポーズをすることは、「街の雰囲気が1年のうちで一番ロマンチック」だから、「プロポーズにふさわしい日」と思われますか?
クリスマスは、おそらく世界中でプロポーズの一番多い3日間です。(3日間です!)
こんな調査結果も・・
最近行われた大規模なアメリカのアンケート調査によれば、プロポーズのベストな日程として「クリスマスイブ」を女性の15%、男性の24%が支持。「クリスマス当日」を、女性の10%、男性の9%が支持しています。「ボクシングデー(クリスマスの翌日)」は、女性・男性とも5%の支持しています。ボクシングデーは、仕事がサービス業の方で「クリスマス当日」に休みを取れない方に選ばれています。
およそ女性の3割の女性、男性の4割が、クリスマスこそ、1年のうちで一番プロポーズにふさわしい日程と考えています。
他方、二人の出逢った記念日や誕生日をベストなタイミングと考える男女も、クリスマスと同じ割合の3割、いらっしゃいます。 お二人の記念日をプロポーズにふさわしい日として選ばれる方と同じくらいに、クリスマスがプロポーズに選ばれています。
「クリスマスのプロポーズ」のメリット: このクリスマスのプロポーズには、「特別な日」として、なにか「特別な力」があるのでしょうか?
アンケートはアメリカで実施されたものですが、いまや世界中でハロウィーンが楽しまれているように、クリスマスのサンタクロースやクリスマスツリーは、もっともっと世界中のみんなが愛する日。もし世界規模の調査をすれば、おそらく1年のなかで、最も、世界中で、プロポーズの多い日であることが証明できるでしょう。
素適な日ですね。世界中でプロポーズが、世界のあちらこちらで、行われるのです。
すこし遠回りに、見ていきます。
世界中で楽しまれる習慣となった「クリスマス」は、古い伝統なのでしょうか?
いま世界中で行われるクリスマスは、意外に思われるでしょうが、「シンデレラのガラスの靴」よりも新しい、世界中が「通信技術」により繋がりだしてから誕生した、人類の文化といって差し支えないのです。
「シンデレラ」が世界中で愛されるようになり、研究対象にまでなった19世紀、この同じ19世紀に、いまのクリスマスが誕生しました。
白い髭の丸っとしたサンタクロースが北極に住んでいて・・ 北極におもちゃ工場があり、北極からおもちゃを配りに、トナカイに引かれた空飛ぶソリに乗って・・
と今あるサンタクロースのイメージができたのは、ペリー来航の10年近くも後のこと、
坂本龍馬がとうとう脱藩した年で。
トナカイと空飛ぶソリは、少しだけ古くて、1820年代の発案。日本では、シーボルトが長崎に来た頃です。
トナカイと空飛ぶソリは、ムーアの詩「ナイトメアビフォークリスマス」によります。今のクリスマスのイメージは、かなり最近なのです。
北極のサンタクロースという発案者は、トーマス・ナスト氏。
おもちゃ工場のある「北極」がサンタクロースの拠点となったのは、どこの国にも属さず、政治に無縁であることから発案されました。これを考えたトーマス・ナスト氏は、政治家の顔をおもしろく描く新聞の風刺画家であり、かつ新聞記者でありました。
サンタクロースの、太っちょの白い髭の風貌は、トーマス・ナストの故郷ドイツの祖父の風貌、暖かいコートと太いベルトは、幼い頃の聖ニコラウスの祝祭の想い出から着想を得たと言われています。
ナスト氏が「北極」をサンタのおもちゃ工場のある場所と決めた理由は、「北極」が人類にとって、どこの国のものでもなく、つまり誰にとっても平等な、平和の象徴という想いが込められています。
こうした発案だからこそ、世界中のみんなに愛されたのです。
視点を変えます。この頃、「技術革新」により起きていたこと・・ 電信ケーブルです。世界中が電信ケーブルで結ばれた時代です。1871年(明治4年)には、日本が海底ケーブルを通じて、ヨーロッパ・アメリカ大陸と、電信通信が繋がっていたのです。
こうして世界がリアルタイムで繋がりはじめた時代に誕生した「クリスマスのイメージ」は、それから30年、40年たった、20世紀初頭には、日本でも,年末の一大イベントになっていました。
写真提供者:RonnyK
ペローの物語「シンデレラ、またはガラスの靴」や「クリスマス」が世界中で流行したのは、この技術革新の影響が多いにあると、考えています。
ビートルズよりもうんと前に、世界中で流行し、愛されて、定着していった文化が「シンデレラ」「ガラスの靴」「クリスマス」だったと、私たちは考えております。
ビートルズのように、純粋に、世界中の人々に愛された、みんなの習慣が「クリスマス」です。
世界中の人々の愛し、楽しむクリスマスのプロポーズは、素適なのです。
きょう、一緒の同じ日に、
世界中で、数百万人がプロポーズしているかもしれない
と想像してみていただけますか?